自動運転車の安全性は大丈夫?今後の課題や事故の現状は?
ここ最近、メディアで取り上げられる機会も増えている自動運転車。
自動運転車のさらなる技術の発達で、車の未来がどう変わっていくのか気になるところです。
そんな自動運転車に対しては、以下の様な点も気になってくるのではないでしょうか。
● 「自動運転車の安全性ってどうなんだろう?」
● 「自動運転車で事故を起こした場合、誰の責任になるの?」
● 「自動運転車が日本で普及し始めるのはいつぐらいから?」
そこで今回は、こうした自動運転車の疑問を解消していただける内容をまとめていきます。
自動運転車がいろいろと気になっているという方は、是非チェックしてみてくださいね。
話題の自動運転車、安全性や事故の問題は?
何かと話題に上がることの多い自動運転車。
その安全性や事故の問題については、どういった議論がなされているのでしょうか?
自動運転車の安全性は2017年現在どう?
自動運転車の開発に熱心なあるメーカーの代表は、「自動運転車がもっと早く普及していれば、多くの命が救われたはずだ」というような発言をしています。
しかし、まだまだ技術開発の段階を脱していない自動運転車の安全性についてはそれを疑う声も聞かれます。
現段階での自動運転車は、高速道路では比較的安全に走行できると考えられていますが、一般道ではその安全性に疑問符がつきます。
一般道で安全に運転できるという証明をするためには、急に飛び出してくる子どもや死角から現れる自転車など、さまざまな運転条件を考慮しなければならないからです。
またあるメーカーの役員は、自動運転の技術の高さと安全性の高さは必ずしも比例しないという指摘をしています。
私たちからすると、「自動運転の技術が発達すれば人間が運転するよりも安全性は高まるだろう」と思ってしまうものですが、実際はそうとは言い切れない部分もあるようです。
自動運転車で事故を起こした場合の責任
自動運転車で事故を起こした場合、その責任は運転者にあるのでしょうか?それともメーカー側にあるのでしょうか?
現在購入可能な安全運転支援システム(レベル1)や准自動走行システム(レベル2)が搭載された自動車に関しては、運転者には事故時の法的責任があります。
ですが気になるのは、将来的に准自動走行システム(レベル3)や完全自動走行システム(レベル4)の車で事故が起きた場合の責任の所在です。
レベル1〜3までは多少は運転者が運転に関わりますので、事故が起きた際には、被害者の責任追及が運転者とメーカーの両方に及ぶ可能性があります。
また、レベル4である完全自動走行システムの車であっても、その車の所有者にはソフトウエアアップデートなどの義務が発生します。
ですからレベル4の車での事故でも、運転者の法的責任が全くなくなるわけではないという考え方が成り立ちます。
自動運転車の今後の課題、日本に普及し出すのは?
自動運転車の普及のためには、どういった課題を克服していかなければならないでしょうか?
また自動運転車が日本に普及し始めるのは、一体いつ頃になるのでしょうか?
自動運転車の今現在の課題と今後!
自動運転車には、今後克服しなければならない課題が多くあります。以下では、その一部を紹介していきます。
1.自動運転車と人間が運転する車の混在
完全自動走行の車が市販化されたとしても、それが一般的な世の中になるまでにはおそらく長い年月がかかります。
その間、自動運転車とそうでない車が道路上で混在することになります。
それによって、思いもよらなかった事故やトラブルが起きる可能性があります。
実際に、制限速度をしっかりと守って走行している自動運転車が原因となり渋滞が引き起こされたという事例もあります。
2.センサー技術の進化
現状、自動運転をするにあたっては道路の車線はなくてはならない存在です。
ですからそれが薄くなっていると、車両のセンサーで読み取ることができず走行不能となってしまいます。
そういったことがないように社会インフラを整備することも自動運転車の実用化には求められますが、それのみならず、薄くなっている道路の車線でも問題なく読み取れるようなセンサー技術の進化も必要になってくるのではないでしょうか。
3.法整備
自動運転車の実用化のためには、法整備も必要になってきます。
もしかしたらあなたも、SF映画などでステアリングのない自動運転車を目にしたことがあるかもしれません。
ステアリング代わりに音声認識機能が搭載されたタブレットのような装置が置かれている車は、まさに「未来の車」という感じがしますよね。
ですがそういったステアリング未搭載の車を運転することは、日本の現行法律のもとでは不可能なのです。
実際に自動運転車を実用化するとなれば、それ以外の部分でもいくつか法整備の必要性が出てくると考えられます。
自動運転車が日本で普及しだすのはいつ頃?
自動車産業は、日本の経済を支える柱でもあります。
自動車運転の技術開発や普及には、その将来が関わってきます。
これを受け経済産業省は、完全自動走行システム(レベル4)の実用化目標を2030年代から2020年へと前倒しました。
地域限定という条件付きではあるものの、政府としては2020年の東京オリンピック・パラリンピックまでに自動運転タクシーなどを普及したい狙いがあるようです。
このように政府としても自動運転車の実用化は重要な目標と位置づけていることから、環境整備等にも力を入れるとのことです。
自動運転車、あなたは乗りたい?
目覚ましい進化を遂げている自動運転車。
そんな自動運転車を「利用したい※」と答えた方は、7割以上に及びました。
※損害保険ジャパン日本興亜による調査/保険の補償がある前提/20〜70代の男女3,600人に対する調査
高齢者による事故問題の解消や、既存の公共交通機関の恩恵を受けられない地域での新たな交通手段としてなど、さまざま期待がかかっている自動運転車。
その未来への期待も含め、「利用してみたい」と答える方も多いのかもしれませんね。
さて今回は、そう遠くない将来での実用化が期待されている自動運転車の安全性や課題などについて掘り下げた内容をお届けしてきました。
何か参考にしていただける内容があれば幸いです。