車のリコールを直さないと車検は通らない? 放置するとどうなる?
実はめずらしいことではない車のリコール。
このリコール通知が届くのと車検のタイミングとが重なると、以下の様な疑問も生じてくるかもしれません。
● 「リコール該当箇所を直さないままだと、車検には通らない?」
今まで同様の経験がないと、こうした点も気になってきますよね。
また、車のリコールについては以下の様な疑問が出てくることもあります。
● 「リコール修理は、車を購入したディーラーでなくてもどこでもいい?」
● 「中古車でもリコール修理には対応してもらえる?」
そこで今回は、こうした疑問を解消していただける情報をまとめていきます。
気になった方は是非このままご覧になってみてくださいね。
車のリコールと車検の関係!
車のリコールを放置したままだと、車検にはどういった影響があるのでしょうか?
車のリコールを直さないと車検が通らないって本当!?
リコールの該当箇所を直さないままでも、車検に出すことはできます。
ユーザーとしてはその車検のついでに該当箇所の修理をしておいてくれると助かりますが、ディーラー車検以外ではそういった対応はあまり期待できません。
なぜならリコールへの対応というのは自動車メーカーが行うものなので、それとは無関係な車検専門店などでは対応できないからです。
しかし中には、「リコール箇所、一緒に直しておきますか?」などと業者のほうから聞いてくれることもあるようです。
その場合、修理はその業者が直接行なうのではなくディーラーに依頼して修理してもらうということになりますが、メーカー系列の整備工場であれば直接修理することも可能です。
一方ディーラー車検であれば、リコール該当箇所の修理も同時に行うのが基本となります。
さて、リコール該当箇所が未修理の車は車検に通るのかという点ですが、これはケースバイケースです。
車検に関わる保安部品などのリコールですと、未修理のままでは車検に通らない場合が考えられます。
一方、ボディの塗装など、車検検査項目とは無関係のリコールであれば、未修理のままでも車検には通ります。
タカタ製エアバッグのリコールと車検
メディアで大きく取り上げられたタカタ製エアバッグ問題。これは今も尾を引いています。
2017年12月8日、国土交通省はタカタ製エアバッグのリコール未実施の車に対して「車検を通さない」措置を行なうと発表しました。
これはリコールの改修促進を目的としてのことですが、未実施の場合は車検を受けても通らないというのですから大事です。
ですから該当車は、すみやかにリコール作業を受ける必要があります。
なお上記措置は、2018年5月以降に開始されます。
車検の時期が迫っていない場合にはこの措置も影響がないといえるかもしれませんが、このような措置が開始されるということは国としても事態を重く見ているということですので、安全のためにも車検の時期に関わらずに未実施であれば早めにお近くのディーラーへと連絡しましょう。
車のリコールってディーラー以外でも直す事は出来る?どこでもいいの?
リコール該当箇所の修理はディーラーを通すのが基本ですが、上記のようにメーカー系列の整備工場などでも対応が可能な場合があります。
ちなみに、引越しなどで購入店であるディーラーに車を持ち込むのが難しい場合は、同メーカーの他のディーラーでも構いません。
馴染みのないディーラーに来店するのは少し戸惑うかもしれませんが、事前に電話で予約しておけばその気持ちも薄れていくはずです。
中古車でもリコールの通知は届く?
中古車でも、リコール対象車となる場合があります。
リコール対象となった場合は、車検証に記載の住所宛にメーカーから通知書が届きます。
ただ引越し等で使用の本拠が変更になったにも関わらず変更手続きをしていない場合には、その通知書を受け取ることができません。
もし何らかの形で「自分の中古車がリコール対象車かもしれない」と知った場合は、リコール情報を自ら調べてみましょう。
調べる方法はいくつかありますが、もっとも手軽といえるのが自動車メーカーWebサイトでの検索です。
「メーカー名+リコール」で検索すると、リコール等情報を扱うWebページが出てきます。そこから検索ページに移行できます。
こうして検索をする際には、事前に車検証を用意しておくとスムーズです。
車検証に「車台番号」の欄がありますが、その車台番号が検索の際に必要になります。
検索が面倒な場合は、各メーカーのお客様相談センターに電話で問い合わせください。その際にも車検証があると便利です。
中古車屋で買った車でもディーラーでリコールへの対応ってしてくれるの?
新車と中古車とで、リコール時の対応に差が出ることはありません。
中古車であっても、新車と同様にディーラーで無償修理を受けることができます。
修理をする前には、まず最寄りのディーラーに連絡をして修理日を予約しておきます。
大量リコールなどの事情があるとこの予約がスムーズにいかない場合もありますので、念のため修理日の第二第三希望日まで考えておくと安心です。
リコール対象車を放置して直さないでおくと重大な事故につながる?
リコール該当箇所が事故の直接の原因となる可能性が実際にどの程度あるかはさておき、やはりその箇所を放置し続けるというのは好ましいことではありません。
自動車メーカーは各社「事故のない世界」というものを目指しており、リコールもその一環といえるわけです。
ですからいちユーザーとしては、自身や身の回りの安心安全のためにもそれに協力をするということが大切になってきます。
また、もしも再三リコール通知を行っているにも関わらずユーザーが修理を依頼せず、それが事故の原因となった場合、メーカーにその責任を問えなくなる可能性があります。
さて今回は、車のリコールと車検の関係や中古車のリコールなどについて情報をお届けしてきました。
冒頭にもあったように、車のリコールは案外よくあることですので、決して他人事ではありません。
もし愛車がリコール対象車となった場合は、通知内容に従い、なるべくすみやかにディーラーに修理を依頼するようにしてください。