新車・中古車をフルローン(頭金なし)で買う際のデメリットや注意点は?
新車・中古車の購入に関しては、現金一括ではなく、ローンを組んで購入する人の方が多いのではないでしょうか。
ローンは高額な買い物になる時の一般的な選択ですが、ローンと言っても、『いくら頭金を入れるか?』によって、月々の支払いもかなり変わってきますし、以下のように頭金を用意できずフルローンを検討する人も少なくありません。
● 「頭金なしでも新車や中古車をフルローンで買える?そもそもローンは組めるの?」
● 「フルローンを組むことのメリットやデメリットって何?」
● 「フルローンにすると利息は高い?利息の安いローン商品は?」
● 「頭金は用意したい・・・クレジットカードやカードローンは使えるの?」
今はお金が用意できない・・・こういった事は誰でもあると思います。
でも問題なのは、お金がないけど新車や中古車を購入する必要がある状況になった時です。
そこで、今回は『新車・中古車をフルローン(頭金なし)で買うリスクやデメリットは?』と題して詳しくまとめてみました。
もしあなたも下記のような悩みをお持ちなら、是非目を通してみてくださいね。
新車・中古車の購入、頭金なしでも購入は可能?やっぱり頭金は入れる方がいい?
新車や中古車を購入する際は頭金が必要・・・こう思っている人は意外と多いのではないでしょうか?
でも『貯金がない』、『子育て中で大きな出費は避けたい』といった理由で頭金を出せない人もいると思います。
そこで、頭金なしでも購入可能なのか?それとも頭金を入れた方がいいか?という点からご説明していきます。
頭金なしでもローンを組む事は出来る?
車は安い中古車でも数十万円、新車ならほとんどが100万円以上になってくると思います。
多額の貯金を持っている人なら良いかもしれませんが、貯金がない人や子育て中のファミリー層だとローン購入になってしまう傾向にあります。
冒頭で申し上げたように、ローンになれば頭金が必要・・・ほとんどの人がこう考えていると思いますが、新車や中古車購入時は頭金なしでもローンを組む事は可能です。
ちなみに頭金なしでローンを組むことを一般的にはフルローンと言います。
車購入時に頭金を入れるとどんなメリットがあるの?
頭金については『直接店舗で支払う』、『指定口座に振り込む』といった方法で尚且つ一括支払いが一般的です。
大きな出費なので痛いと思いますが、メリットを感じるところがあるのも事実です。
ローン審査が通りやすくなる
ローンを組む時には必ず審査を受けなければなりません。
この審査は、勤務先、勤続年数、家族構成といった属性審査を始め個人信用情報機関に登録されている借入状況などの条件をもとに融資の可否を判断すると言われています。
頭金の有無が直接審査に影響すると公表されている訳ではありませんが、頭金の有無は貯蓄状況などをある程度推測できることからローン審査において無視できないようです。
また、借入金額が大きいほど審査通過は難しくなっていきますので、頭金を入れて借入金額を減らすのはローン審査通過のための有効な手段と言えるでしょう。
毎月の支払いが楽になる
頭金を入れば、毎月の支払いが楽になるといったメリットが出てきます。例えば、300万円の車を5年ローンで購入した場合には以下のように変わります。
新車もしくは中古車の総額 | 頭金 | 支払残高(ローン充当分) |
---|---|---|
3,000,000
|
1,000,000 | 2,000,000 |
500,000 | 2,500,000 | |
300,000 | 2,700,000 | |
0 | 3,000,000 |
※ローン利息等は入っていません。
いかがでしょうか?支払い期間が5年と決められていたら結果は一目瞭然、頭金を入れば入れるほどローンに充てる分が減り月々の負担は軽くなっていきます。
逆に、頭金を入れず月々の負担を軽くする為には、ローン期間を長くするしか方法はありません。
しかし、ローン期間をむやみに長くするとデメリットも出てくるので注意が必要です。このデメリットについては後程ご説明したいと思います。
利息の支払いが減る
事前に入金する頭金には利息がついてきません。
利息はローン残高に対して計算されるのもなので、ローンに回す金額が減れば、必然的に借入金が減り同時に利息分の支払いも減っています。
自動車ローンを選択するか、ディーラー系のローンを選択するかで利率(年率)は異なりますが、利率(年利)は1.5〜8%くらい、もし7〜8%の利息なら無視できる金額ではないはずです。
借入した以上、借りた分を支払うのは当然のことです。しかし、利息というものは全額一括払いしていれば発生しないお金なので無駄だと思う人も多いのではないでしょうか?
頭金の目安はどれくらい?
基本的に新車であれ中古車であれ車購入時の頭金の目安は、諸費用を除いた車両本体価格の2割〜3割程度だと言われています。
例えば車両価格が100万円(諸費用込みで120万円)の車があるとすれば、頭金は20〜30万ぐらいで、残りの70〜80万円ぐらいを3年〜5年ぐらいのローンで払って行く事となります。
ちなみの車両価格を100万円ずつ増やしていくと頭金の目安は次のように増えていきます。
車両価格 | 頭金の目安(2割〜3割) |
---|---|
1,000,000 | 200,000〜300,000 |
2,000,000 | 400,000〜600,000 |
3,000,000 | 600,000〜900,000 |
4,000,000 | 800,000〜1,200,000 |
もちろん販売店や組むローンの内容によって変わってきますが、もし頭金を入れるとすればこれぐらいが妥当だと言う事です。
ただ、すぐに頭金が用意できないと言う人は頭金なしのフルローンで購入する事も出来ますので、あくまで頭金を入れるとすれば?の目安と思っておいてくださいね。
新車や中古車をフルローンで買う場合のデメリットとは?
前項でも触れましたが、頭金が用意出来なくてもフルローンを組めば、新車や中古車は購入する事が出来ます。
フルローンは、急な車の買い替え時などで現金や頭金が用意できない場合にはすごく便利で、最大のメリットと言えますが、その分多くのデメリットもありますので、もしフルローンを組むなら、デメリットも把握した上で利用するようにしましょう。
ローン審査に通りづらくなる?
頭金がなくてもローン契約を結ぶことは可能です。
しかし、可能というだけで残念ながら100%ローン契約ができるという訳ではありません。
ローン契約を結ぶためには、ローン会社や銀行が融資するかどうかを判断する審査通過が絶対条件です。
しかし、頭金が入れられないということは一般的に、
● 貯金が全くないのでは?
● 生活に余裕がないのでは?
● 今後、しっかり返済してくれるのだろうか?
このような不安を抱くと思います。
こういった不安はローン会社や銀行も同じ、返済に不安を感じる人には貸し渋ると言われています。
もちろん、判断は銀行やローン会社がするのでローン審査の結果は明言できません。
車購入に関するローン審査は、購入契約する前でも受けることは可能です。
なんとなく審査結果に不安を感じる時は事前審査(仮審査)を受けるといいかもしれません。
月々の支払額が多い
頭金を入れれば総支払額が減るので、結果として毎月の支払いも減らすことができます。
ほとんどの人が『毎月の負担軽減』を考え頭金を入れるのではないでしょうか?
一方、頭金を入れなかった場合には当然ながら毎月の負担が増えてしまいます。
新車や中古車を購入する以前から、ある程度シミュレーションして準備を整えていた人ならいいかもしれませんが、急な乗り換えや買い替えで返済計画を立てる間もなくローン契約する人は要注意です。
もちろん、家計を圧迫するのは毎月の返済だけではありません。以下のような費用も重くのしかかってきます。
車を維持するための主な費用 |
---|
整備費用(タイヤ、オイル交換、バッテリー交換等)、駐車場代、燃料代、車検費用、点検費用、自動車税もしくは軽自動車税、重量税、任意保険料、自賠責保険料等 |
軽自動車や普通車といった車種の場合、上記費用は30〜50万円くらいかかると言われており、月々にしてみると2.5〜4万円です。
これにローン返済金額が上乗せになるわけですから金額によっては生活が苦しくなる可能性も出てきます。
利息によって支払い総額が多くなる
先ほど月々の支払いが増えるとご説明しましたが、借入金にかかる利息も上乗せされてしまいます。
例えば、200万円の60回返済(金利4%)を一般的な利息計算方法(元金(借入残高)×金利(年率)×借入期間(年)=利息)で計算すると、
2,000,000(元金)×0.04(年率)×5(返済期間)=400,000(利息)
※実際の利息(金利)とは異なります。
になり、これを月々に変えると毎月約6,700円の利息が上乗せです。
頭金を準備できない人にとってフルローンは魅力的だと思いますが、こういったデメリットを見落とすと生活が苦しくなることもあるので気を付けてください。
支払い年数が長くなる
総支払額が多くなり毎月の負担を減らそうと考えれば、最終的には支払い年数が長くなるといったデメリットも出てきます。
これは、頭金なしに限った話ではありません。仮に頭金を入れたとしても毎月の負担を最大限まで減らしたいと思ったら支払い年数を長くするのではないでしょうか?
ただし、中古車購入で支払い年数が長くなると、
● 車の経年劣化による修理が増える
● 次の買い替えタイミングが来てしまう
● いつまでも貯金する余裕ができない
といったデメリットも出てくる可能性が高くなります。
現金が用意できない場合は仕方ないと思いますが、出来れば頭金を少しでも入れた方が、新車であれ中古車であれ上記のデメリットは回避できると思います。
とは言え、近い将来出世する可能性があり、収入も大幅に増えるのであれば、とりあえずはフルローンにして置き、貯金が貯まった時点で一括返済すると言う方法を選ぶことが出来ます。
頭金なしのフルローンにするならローンの利率に注意!
ローン期間が長期になれば気になるのはローン利率ではないでしょうか?
たとえ数パーセントだったとしても『塵も積もれば山となる』です。『貸してくれるならどこでもいいや』という考えはオススメできません。
各業者の利率はそれぞれ違うので適当に決めると損してしまいます。
そこでローン利率やオススメできる自動車ローンをご紹介していきたいと思いますので、しっかりチェックしておきましょう。
自動車ローンは利率が高い?相場はどれくらい?
ローンを組む上で利率というのは非常に重要な要素です。
どれぐらいが妥当なのか?高すぎる場合は他でローンを組む方が良いのか?など疑問を抱く人は多いと思います。
自動車に関するローンはいくつかの種類に分かれますが、相場はだいたい4%前後、全体的に見ると1〜8%以内と言うのがほとんどのようです。
『1〜8%って差が大きいな!』と思ったかもしれませんが、この差は業者によるものと借入限度額による差です。
ちなみに新車や中古車の場合は、銀行、信販会社、ディーラー系ローンの3つから選ぶのが一般的です。
ローン名 | 利率相場 |
---|---|
銀行や信販系のローン | 1.5〜4% |
ディーラー系ローン | 4〜8% |
利率は、銀行及び信販系の自動車ローンの方が安い傾向にありますが、条件(指定カード契約やメンテナンスパック契約など)によってはディーラー系も4%を下回ります。
総合的に見ると、どのローンを選んだとして10%の利率を越える場合は高いと考えておくと良いかもしれません。
もしディーラー系ローンなどを話を進めて『利率が高いな・・・』と感じた時は銀行や信販会社などの低金利ローンを検討するかと思います。
また、銀行のローンは4%以内の所がほとんどで、かなり安く組むことが出来ますが、その反面、『審査に時間がかかる』、『審査してもらうまでの書類準備が面倒』などのデメリットもあります。
頭金の有無で支払う利息はどれくらい変わるの?
前項でご紹介したように、200万円を金利4%で借り入れして5年で返済した場合の利息は400,000円です。
単純に頭金を50万円入れたのであれば元金が150万円に減るので利息分は300,000万円、50万円の頭金で10万円分の利息を減らすことができます。
利息は元金の大きさと借入期間で大きな金額になってしまうことがあります。
元金プラスで支払う無駄な出費を減らすためは、出来る限り金利が低いところで借りる、もしくは頭金を用意しておきましょう。
頭金なしでローンを組むなら利率が安いマイカーローンがオススメ!
当然のことですが、頭金なしでローンを組むなら利率が安いところを選ぶべきです。
以下にオススメのマイカーローンを特徴と共に紹介させて頂きますので、以下から優先的に検討してみてはいかがでしょうか。
マイカーローン | 金利 | 借り入れ限度額 | 特徴やポイント |
---|---|---|---|
年1.9〜2.85% | 999万円 |
・全国から利用可能 |
|
住信SBIネット銀行「MR.自動車ローン」 | 年1.525〜3.725% | 1000万円 |
・住信SBIネット銀行の口座開設必須 |
関西みらい銀行「マイカーローン」 | 年1.400%〜3.800% | 1200万円 |
・全国から申込み可能 |
この中で最もオススメなのはジャパンダ・ネットマイカーローンです。最大の特徴は金利の低さ!
最低金利部分は他のローンより高い設定になっていますが、最高金利部分は一番低い設定です。
しかも来店不要、土日の審査回答もできるので利便性は抜群だと思います。
頭金が用意できない!そんな人にオススメのクレジットカード払いとカードローン!
どうしても生活に余裕がなく、また貯金もそこまでないと言う場合には、頭金を用意するのも難しいかもしれません。
そんな時には一時的な利用としてクレジットカード払いやカードローンを検討してみるのも良いかと思います。
もしあなたが『頭金を準備する派』ならチェックしておきましょう。
頭金だけクレジットカード払いOK?払えるディーラーや中古車販売店は?
当サイト内の「中古車の購入、クレジットカード払いはOK?【※デメリットは?】」でも紹介している大手中古車販売店をはじめ、各新車ディーラーでクレジットカード払いが可能です。
販売店名 | クレジットカード払い対応 |
---|---|
各新車ディーラー | 一部ディーラー対応 |
ガリバー | 対応していない |
ビッグモーター | 対応していない |
カーセンサー | 一部販売店により対応可能 |
グーネット | 一部販売店により対応可能 |
※店舗によって対応が異なります。
ちなみに一部販売店で対応しているカーセンサーは、『クレジットカード払い対応可』と言う絞込検索がある訳ではないので、探すのは少し苦労すると思います。
クレジットカード対応販売店を探すのなら『グーネット』もいいかもしれません。
グーネットなら『クレジットカード払い』というワードで検索すれば以下のような対応店舗が数十件出てきます。
≪出典:グーネット≫
また、新車ディーラーでもクレジットカードに対応している店舗は存在しますが、一般的なクレジットカードの場合は手数料を購入者と販売者のどちらが負担するのかという問題が出てくるのでクレジットカード払いを嫌がるところもあります。
ですが、各ディーラーが勧めてくるディーラー系クレジットカードなら話は別です。
例えばホンダのC−cardや日産カード(クレジット機能付)なら頭金を50万円(契約内容による)くらいは準備できると思いますし、新車購入とカード契約を同時にすれば使用できるところがほとんどです。
どちらにせよ、クレジットカードを使用したい時は営業マンに確認するようにしてくださあい。
現金を引き出す事が出来るカードローンで頭金を用意する?
一昔前まではカードローンと聞くと利率が高くてグレーなイメージがありましたが、改正貸金業規制法が施行されたことによって一般的なカードローンなどはほとんど大手銀行が運営する様になり安心感が出てきています。
地方の小さな会社がやっている様ないわゆる”街金”は手を出すべきではないですが、以下の様な大手銀行運営のカードローンであれば、車の頭金を用意することができます。
カードローン | 運営会社 | 借入利率 | 借り入れ限度額 |
---|---|---|---|
SMBCモビット | 株式会社SMBCモビット | 年3.0%〜18.0% | 最高800万円 |
オリックス銀行カードローン | オリックス銀行株式会社 | 年1.7%〜17.8% | 最高800万円 |
プロミス | SMBCコンシューマーファイナンス株式会社 | 年4.5%〜17.8% | 最高500万円 |
プロミスレディースキャッシング | SMBCコンシューマーファイナンス株式会社 | 年4.5%〜17.8% | 最高500万円 |
実際にカードローンで30万程引き出して、中古車購入時の頭金に充てる人も沢山います。
ただし、引き出した後の支払いは要注意です。
一覧にある各業者の最低金利は借入限度額などの条件によって適用されるかどうかが決まるので、必ずしも最低金利で借りられるとは限りません。
すぐに返せる予定(給料やボーナス日前など)がない場合や、車のローンと同時に支払うことが不可能な人は慎重に検討してください。
逆に『来月のボーナスが入ればすぐ返せる』といった人はプロミスの『30日間利息0円(はじめて利用する人限定)』は、その名の通り無利息なのでお得だと思います。
≪出典:プロミス≫
今回は『新車・中古車をフルローン(頭金なし)で買うリスクやデメリットは?』をテーマにまとめてみました。
フルローンという手段があるので頭金がないからといって新車や中古車購入を諦める必要はありません。
しかし、どのような方法を取ってもメリットとデメリット、そしてリスクは必ずありますので、あなたの状況に何が一番適しているのかをしっかり考えましょう。
適した方法さえ見つかってしまえば、憧れの車を手にする事が出来ます。
是非、生活に無理のないようにローンを組んで、気に入った新車や中古車を手に入れて下さいね。最後までご覧頂きありがとうございました。
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