アイサイトの事故率や事故事例は?事故回避につながる?責任は?
スバルの運転支援システムである「アイサイト」。テレビCMなどでよく耳にする言葉ですよね。
「次に買う車は、アイサイト搭載車から選ぼうかな」などと考えている方の中には、以下の様な疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
● 「アイサイト搭載車は、やっぱり事故率が低い?」
● 「アイサイトを搭載した車の事故事例って?」
● 「もしアイサイト搭載車で事故を起こしたら、その責任はどうなるの?」
こうした疑問は、購入前には是非解消しておきたいですよね。
そこで今回は、気になるアイサイトと事故の関連性についての情報をお届けしていきます。是非、チェックしてみてくださいね。
アイサイトの事故率ってどれぐらい?事例とかある?
アイサイトによって、事故率はどのように変化しているのでしょうか?
アイサイトの事故率を調査してみた結果!
富士重工業(現スバル)が2016年1月26日に発表した情報によれば、アイサイト搭載車の10,000台あたりの事故発生件数は、アイサイトを搭載していない車よりも約60%少ない※とのことです。
※公益財団法人交通事故総合分析センターのデータをベースとし、算出。調査対象となったのは富士重工業が2010〜2014年度に販売したアイサイト搭載車(アイサイトver.2)計240,6139台と、非搭載車48,085台。
このように、すでにアイサイトは事故の減少に効果を発揮していることがわかっています。
また10,000台あたりの事故発生件数の詳細は、以下のようになっています。
- 歩行者事故 搭載車7件:非搭載車14件(50%減)
- 車両衝突事故 搭載車9件:非搭載車56件(84%減)
車両との衝突事故に対しては、より高いレベルの効果を発揮しているようです。
アイサイトで事故回避できた事例を知りたい!
上記のような結果が出ているからには、事故を回避できた事例を実際に見てみたいと思うものですよね。
動画サイトで「アイサイト 事故回避」といったキーワードで検索をかけると、たくさん動画が出てきます。
中には「本当にアイサイトのおかげなのか?」と首を傾げたくなるような動画もあるのですが、例えば以下の動画ですとアイサイトの効果を確認できます。
動画のタイトルから止まるとわかっていても、ヒヤっとしてしまう瞬間です。
アイサイトの事故事例を体験談などから調査!
上記のようなデータや動画があるとはいえ、アイサイト搭載車でも事故が起きる可能性はゼロではありません。
ですからドライバーは常に安全運転を心がけることが大切です。
またアイサイトに関しては、インターネット上で「衝突被害軽減ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)の誤作動」という事故事例も報告されています。
“「あたり一面田畑で障害物となるようなものが何もない道を走っているときに、プリクラッシュブレーキが作動した」という不具合。
その車両をスバルが預かり調査したところ、朝日に照らされた薄霧をアイサイトが感知し、プリクラッシュブレーキが作動したということがわかったそうです。”
アイサイトには映像が残っているので、こうした解析が可能になります。
思いもよらぬところでプリクラッシュブレーキがかかるとドライバーとしてはびっくりしてしまいますよね。
アイサイト搭載車で事故した場合、メーカーに責任や過失はないの?
アイサイトの誤作動が事故の原因となった場合、メーカーは製造物責任法により責任を追及されることになります。
また、もしあなたが誤作動を起こしたアイサイト搭載車に追突した車側だったとすると、その責任もメーカーに問うことができるのかというのが気になりますよね。
ただそういった場合、後続車側はメーカーに対して責任を問うことはできません。
すべてのドライバーには、前方注意をしながら安全運転をするという義務があるからです。
なお、アイサイト誤作動以外が原因の事故である場合、メーカーは責任を負いません。
例えばアイサイトが正常に作動したことで衝突被害軽減ブレーキがかかり、それによって後続車が追突した場合も、事故の責任は後続車にあります。
同一車線上での追突事故に関しては、原則追突した側だけに過失がありますからね。
自動運転車の事故における責任の所在
自動運転にはレベルがあり、ドライバーが運転にまったく関与しない「完全自動走行システム」はレベル4になります。
それ以下であるレベル3、レベル2は「准自動走行システム」で、「安全運転支援システム」はレベル1となります。
なおスバルでは、2017年夏から自動運転レベル2に相当するアイサイトを新型車に標準搭載しています。
レベル3まではドライバーが運転に関与していることから、事故発生時にはドライバーも責任を追及されると考えられます。
もしレベル4の自動運転車が登場し、ドライバーに事故の責任を問えないと仮定すると、その法的責任は自動車メーカーが負うことになります。
またそのレベルになると、ソフトウェア開発会社などにも責任追及の手が及ぶ可能性があるとされています。
ただ、レベル4になったとしても、もしドライバーが自動運転システムのメンテナンス等を怠ったとすれば、そのことで責任を追及される可能性はあります。
以上のことから、将来的にドライバー自らは運転にまったく関与しない完全自動運転システムを搭載した車が実用化された場合でも、事故時にドライバーは責任追及されないとは言い切れない部分があるのが現状です。
さて今回は、スバルの運転支援システムである「アイサイト」の事故率や責任の所在などについてたっぷりと情報をお届けしてきました。
ご覧のようにアイサイトは、事故のない社会に貢献しているということがデータからもわかります。
ただアイサイト搭載車を検討中の身からすると、「誤作動による思いもよらないプリクラッシュブレーキ」というのはやはり気になるところです。
今後アイサイトのシステムがさらに進化していくことでそういった誤作動の発生率が限りなくゼロに近づけば、いちドライバーとしてはより安心ですよね。
しかしながら現状のアイサイトでも事故リスクの低下には効果を発揮しているわけですから、そういった車に興味がある場合、やはりスバルのアイサイト搭載車は見逃せない存在になりそうです。