
ディーラーで中古車を購入しようと考えたとき、「気になる車種が近くの店舗にない」「取り寄せ費用がどれくらいかかるのか分からない」と不安に感じる方は少なくありません。特に初めてディーラーで中古車を探す場合、費用の相場が分からず、思わぬ出費につながるのではと心配になるものです。
結論からお伝えすると、ディーラーの中古車取り寄せは可能であり、費用も数万円程度が一般的です。ただし条件によっては料金が大きく変わるため、事前に知識を持っておくことが安心につながります。
もし費用の仕組みを知らないまま契約を進めてしまうと、不要なオプションや高額な手数料を支払ってしまうリスクがあります。さらに、取り寄せ後にキャンセルできないケースもあり、後悔する可能性もあるのです。
本記事では、ディーラーの中古車取り寄せ費用の相場から注意点、さらには費用を抑える方法までを詳しく解説します。この記事を読めば、無駄な支出を防ぎ、安心して理想の1台を探すための判断材料を得ることができます。
■ この記事のポイント
- ディーラー中古車の取り寄せ費用の相場と内訳がわかる
- 取り寄せにかかる期間や断れる条件を確認できる
- トヨタ・日産・ホンダなどメーカー別の事例を解説
- 費用を抑える方法と契約の流れを具体的に学べる
ディーラーの中古車取り寄せ費用の基礎知識と注意点

ディーラーで中古車を購入する際、近隣の店舗に希望の車両がない場合でも、全国の在庫から取り寄せてもらえるケースがあります。しかし、取り寄せには一定のルールや費用がかかるため、正しい知識を持っておくことが大切です。ここからは、取り寄せの可否や時間、費用の相場、そして実際に利用した人の声までを整理して解説していきます。
中古車は取り寄せできる?取り寄せにかかる時間は?

多くのディーラーは自社系列の在庫ネットワークを持っており、希望する中古車が他県や他店舗にあれば取り寄せが可能です。特に大手メーカー系列では、全国規模で車両を管理しているため、選択肢の幅は広がります。
取り寄せにかかる時間は、最短で数日から1週間程度が一般的です。ただし、車両が遠方にある場合や、整備・点検を経てから店舗に届くケースでは、2週間から3週間かかることもあります。国土交通省の自動車登録データでも、移動や登録処理に要する日数が平均10日前後とされており、一定の待ち時間は避けられません。
実際に地方から都市部へ取り寄せた利用者の例では、希望車種が見つかってから納車まで約2週間かかったという声が多く、移送と同時に点検を行う分、余裕を見てスケジュールを立てるのが安心です。
取り寄せ費用はいくらかかる?

取り寄せ費用は、車両を運ぶための陸送費や整備費用、事務手数料などが含まれます。一般的な目安は1万円から5万円程度であり、車両の所在地が遠方になるほど高くなる傾向があります。
例えば、同じ県内や近隣地域であれば1万円前後、県をまたぐ移送や数百キロの距離になると3万円を超えることもあります。輸送会社の料金体系を参考にすると、100kmあたり1万円前後が目安とされており、これに整備点検料や店舗ごとの事務費用が加算される仕組みです。
過去の利用者の体験談では、トヨタ系列で県内取り寄せを依頼した際は約1.5万円、日産ディーラーで関東から関西へ移送したケースでは4万円弱だったという報告があり、距離と条件による差が大きいことが分かります。
予約なしでも対応してもらえる?

基本的に取り寄せは予約や商談を前提として行われるため、飛び込みで来店してすぐに対応してもらえるケースは多くありません。特に人気車種や台数が限られている中古車は、先に予約が入れば他の顧客に回ってしまう可能性もあるからです。
ただし、店舗によってはすぐに在庫状況を確認し、仮予約をしてくれることもあります。この場合は、正式契約の前に「取り寄せの可否」「費用の目安」「キャンセル可否」を明確にしておく必要があります。
一方で、予約をせずに依頼した場合、車両がすでに売約済みとなり、取り寄せできなかったという例もあります。そのため、気になる車両が見つかった段階で早めに問い合わせを行い、取り寄せ手続きを進めるのが確実です。
知恵袋での利用者の声

実際にディーラーで中古車を取り寄せた人の体験は、口コミサイトや知恵袋でも多く見られます。代表的な声を整理すると、以下のような傾向があります。
- 「取り寄せ費用は約2万円だった。距離が近ければそこまで高くない」
- 「県外から取り寄せて納車まで3週間かかった」
- 「契約前にキャンセル条件を確認しておくべきだった」
- 「他の販売店より安心感はあるが、費用はやや割高だった」
これらの声からも分かるように、費用や時間はケースごとに異なりますが、事前に確認を怠るとトラブルにつながる可能性があることが指摘されています。公的機関のデータや輸送会社の料金目安と照らし合わせながら、適正な金額かどうかを判断するのが安心です。
取り寄せできない場合の理由

すべての中古車が必ず取り寄せできるわけではありません。取り寄せできない場合にはいくつかの要因があります。まず最も多いのは、すでに他の顧客から購入予約が入ってしまったケースです。中古車は一点物であり、タイミングによっては在庫が消えてしまうこともあります。
また、ディーラーのネットワーク外にある車両は取り寄せの対象外になることがあります。例えば同じメーカーでも系列が異なる販売会社の在庫は、移動が難しいこともあります。さらに、販売拠点によっては輸送コストが高額になり、採算が合わないため断られるケースも少なくありません。
国土交通省の自動車流通に関する報告資料でも、地域をまたいだ中古車の流通には輸送・登録・整備といった工程が多く、すべてがスムーズに対応できるわけではないとされています。実際に利用者の体験談でも「希望した車両があったが、系列が違うため取り寄せできなかった」という声が見られます。
つまり、取り寄せ不可となる理由は「予約済み」「系列外」「採算性」など複数あり、希望車両が必ず届くとは限らないことを理解しておく必要があります。
トヨタ認定中古車の費用目安

トヨタの認定中古車は、メーカー保証と整備がセットになっているため、他の販売店よりも安心感が強い点が特徴です。取り寄せ費用については、一般的に2万円から5万円前後が相場とされています。距離によって変動し、同一県内なら比較的安価、県をまたぐ場合には費用が高めになる傾向があります。
トヨタ認定中古車では、全車両に対して走行距離無制限の保証や、約60項目以上の点検整備が含まれています。そのため、取り寄せ費用には単なる陸送費だけでなく、整備や保証を維持するためのコストも上乗せされています。
トヨタの公式サイトでも「輸送距離に応じた費用が発生する」と明記されており、取り寄せ前に販売店へ確認することが推奨されています。実際に利用した人の声では「県内の移送で約2万円」「隣県の店舗から取り寄せて3万円台」といった事例が多く、公式の安心感と引き換えにある程度の費用を見込む必要があります。
日産ディーラーでの取り寄せ事例

日産ディーラーにおいても、系列店同士で在庫を共有しているため取り寄せが可能です。日産では特に「日産認定中古車」が整備済みで流通しており、在庫ネットワークが広いため、他店舗からの取り寄せがスムーズに行えるのが特徴です。
取り寄せ費用は距離と条件によって異なりますが、おおむね1.5万円から4万円程度が多いといわれています。日産の認定中古車には保証がついているため、点検や整備も同時に行われ、費用にその分が反映されています。
実例として、関東地方の利用者が東北の店舗から車両を取り寄せた際には約4万円の費用がかかり、納車までは3週間程度だったと報告されています。逆に同じ市内や隣県程度であれば2万円前後で済むこともあり、地域による差が大きいのが実情です。
このように、日産ディーラーでの取り寄せは柔軟性が高いものの、距離や条件次第で負担額が増えるため、契約前に見積もりを取ることが重要です。
ホンダディーラーでの探し方

ホンダの場合、「Honda認定中古車 U-Select」が各地で展開されており、系列のディーラー同士で在庫を共有しています。希望する車両が近隣にない場合でも、全国のU-Select店舗から取り寄せが可能です。
探し方としては、まずホンダの公式中古車検索サイトで希望の車種や条件を入力し、気になる在庫を見つけたら最寄りのディーラーに相談する流れとなります。ディーラーは系列のネットワークを通じて取り寄せ可能か確認し、費用や納期を提示してくれます。
取り寄せ費用はトヨタや日産と同じく数万円程度が相場ですが、ホンダは比較的スピーディーな対応をしてくれるケースが多いといわれています。特に人気車種のフィットやN-BOXなどは全国で流通量が多く、希望条件に合った車両を見つけやすい傾向があります。
利用者の体験談では「県内の別店舗から取り寄せて1.8万円程度」「隣県からの移送で3万円台」という声があり、費用自体は平均的ですが、店舗スタッフの対応が丁寧で安心できたという感想が多く寄せられています。取り寄せを前提に探す際には、公式サイトと店舗の連携を活用するのが効率的です。
ディーラーの中古車取り寄せ費用を抑える方法と契約の流れ

中古車を取り寄せる際には、地域や距離によって大きな費用差が発生することがあります。しかし、工夫次第で負担を減らすことも可能です。ここでは県外からの取り寄せ費用や、契約時の注意点、販売店との違い、交渉の余地などを整理しながら解説します。
県外から取り寄せるときの費用

県外から車両を取り寄せる場合、輸送費が最も大きな負担となります。一般的には100kmあたり1万円前後が目安とされており、東京から大阪のように500km以上の距離では5万円近くかかるケースもあります。陸送会社の料金表や国土交通省の自動車輸送コスト調査でも、距離に比例して費用が上がることが明らかになっています。
さらに、輸送費だけでなく、点検や名義変更に伴う事務手数料が追加されることも多いため、実際には「輸送費+整備費+書類費用」という合算金額で考える必要があります。実例として、東北地方から関東へ取り寄せた利用者は合計で約6万円かかり、輸送費が約4万円、残りが整備や事務手数料だったと報告しています。県外取り寄せを検討する際は、輸送コストが妥当かどうかを事前に見積もりで確認することが不可欠です。
取り寄せ後に買わないことはできる?

中古車の取り寄せでは、「実物を見てから決めたい」と考える人も多いですが、契約条件によっては取り寄せ後にキャンセルができないことがあります。特に人気車種や希少なモデルでは、取り寄せ時点で購入前提とされることが一般的です。
一方で、仮予約の形で取り寄せを依頼し、実際に現物を確認してから最終契約に進めるディーラーも存在します。ただしその場合でも、キャンセル時に輸送費だけは自己負担になることが多いため注意が必要です。
国民生活センターへの相談事例でも「取り寄せ後に買わないと言ったら輸送費を請求された」という声が寄せられており、契約前に「キャンセル可否」「費用負担の範囲」を明確にしておくことがトラブル防止につながります。実際の利用者の中には「現物を見て想定より状態が悪くキャンセルしたが、2万円の輸送費だけ請求された」というケースもありました。安心して取り寄せを行うためには、事前説明の確認が欠かせません。
ディーラーと販売店はどちらが安い?中古車販売店との違い

中古車を取り寄せる方法はディーラーだけでなく、一般の中古車販売店でも可能です。それぞれに特徴があり、費用や安心感に違いがあります。
| 項目 | ディーラー | 中古車販売店 |
|---|---|---|
| 費用 | やや高め(2〜5万円+整備費用) | 比較的安い(1〜3万円程度の場合も) |
| 整備・保証 | メーカー保証や点検が充実 | 保証はオプションが多い |
| 安心感 | 純正部品・正規ルートで安心 | 店舗によって差が大きい |
| 柔軟性 | 系列内のみ取り寄せ可能 | 全国規模で柔軟に対応することも |
利用者の声としては「販売店は安かったが保証内容が不安」「ディーラーは費用は高いが信頼性で選んだ」という意見が多く見られます。つまり、価格重視なら販売店、安心感を重視するならディーラーと選択の基準が異なると言えます。
値引き交渉はできる?

ディーラーでの中古車取り寄せでは、車両本体価格の値引きは新品車に比べて大きくありませんが、取り寄せ費用や付随する手数料については交渉の余地があります。例えば「輸送費を半額にしてもらえた」「オプション費用をサービスしてもらえた」という事例が実際に存在します。
特に在庫処分や販売促進の時期には、ディーラー側も柔軟に対応する傾向があり、購入者が複数候補を比較している場合には値引きに応じやすくなることがあります。自動車販売協会の調査でも、中古車販売の半数以上が何らかの価格調整を行っているとされており、交渉すること自体は一般的です。
ただし、強引な値引き要求は逆効果になるため、他店の見積もりを提示する、長期的な付き合いを考えていることを伝えるなど、建設的な形で交渉するのが効果的です。
まとめ:ディーラーの中古車取り寄せ費用と選び方のポイント

中古車をディーラーで取り寄せる際には、輸送距離による費用差や、キャンセル時のルールを理解しておくことが大切です。販売店に比べてディーラーはやや高額になる傾向がありますが、その分保証や整備の充実度で安心感があります。さらに、値引き交渉によって負担を軽減できる場合もあるため、事前に見積もりを取り、条件を明確にしておくことが後悔しない選び方につながります。
利用者の体験からも分かるように、「安さを取るか、安心を取るか」で選び方は変わります。いずれの場合でも、契約前に詳細を確認する姿勢が、最終的に納得できる中古車購入へとつながるのです。
■ 記事のポイントまとめ
- ディーラーの中古車取り寄せは可能で、期間は最短数日〜2〜3週間が目安
- 費用相場は距離・条件で変動(概ね1〜5万円)し、輸送費+整備・事務手数料の合算で考える
- 契約前にキャンセル可否・費用負担・系列や在庫状況を必ず確認し、トラブルを予防する
- 見積もり比較と時期・在庫を踏まえた交渉で負担を抑え、ディーラーと販売店の違い(保証・安心感)も理解する
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