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免許返納後の車は、返納の前に査定と引き渡しの段取りを決めておくと、処分が進めやすくなります。
返納したあとは本人が運転して店へ持ち込めないので、出張査定や引き取りを使うか、家族が委任状を預かって代わりに売ります。

80代の父が免許を返納することになりました。車は父の名義ですが、本人は足が悪く店まで行けないので、離れて暮らす私が代わりに売れるのかを知りたいです。

本人の同意があり、委任状などの書類がそろえば、家族が代わりに売ることができます。返納の時期、書類、保険の順に確認していきましょう。
📌 この記事でわかること
● 返納の前と後、どちらで車を売ると進めやすいか
● 返納の手続きと、運転経歴証明書でできること
● 家族が代わりに売るときに必要な書類
● 本人の意思を確かめにくいときの公的な制度
● 任意保険・自賠責保険・自動車税の手続き
● 年式が古い車・走行距離が多い車の売り先
免許返納と車の処分:返納の前と後、どちらで売るか


返納した日から、本人はその車を1メートルも動かせなくなります。売り先と引き渡しの日を先に決めてから返納するのが、いちばん手間の少ない順番です。
返納の前後でできることの違いと、返納の手続きを確認します。
返納の前に売る段取りを決める:返納後は自分で持ち込めない
返納の前なら、本人が運転して店を回り、査定を受けて引き渡すところまで自分で進められます。
返納のあとは運転ができないため、店に来てもらう方法か、家族に動いてもらう方法に限られます。
| 時期 | 査定の受け方 | 引き渡し |
|---|---|---|
| 返納の前 | 本人が店へ持ち込む。出張査定も使える | 本人が店へ乗っていく。引き渡しの日を返納の日に合わせられる |
| 返納のあと | 出張査定を頼む。または家族が運転して持ち込む | 店に引き取りに来てもらう。または家族が運転して届ける |
出張査定は、アップルが公式のよくある質問で無料と案内しています(一部対応できない地域あり)。
廃車買取のカーネクストも、査定と引き取りはすべて無料だとしています。
家族が運転して持ち込む場合は、その車の任意保険が運転する人を補償する契約になっているかを、先に保険会社へ確かめてください。
車を手放す日が決まれば、返納・保険の解約・駐車場の解約をその日に合わせてまとめて進められます。
返納の手続きと運転経歴証明書:返納後5年以内に申請できる
免許の自主返納は、運転免許センターや警察署で受け付けています。
警察庁によると、返納した人は「運転経歴証明書」の交付を受けられ、2012年4月1日以降に交付されたものは公的な本人確認書類として使えます。
| 項目 | 内容 | 確認先 |
|---|---|---|
| 申請できる期間 | 返納から5年以内。5年を過ぎると交付を受けられない | 警察庁 |
| 申請できない人 | 免許の停止・取消しの処分を受けている人などは返納できない | 警察庁 |
| 手数料(東京都の例) | 運転経歴証明書1,150円、マイナ経歴証明書900円、両方で1,250円 | 警視庁 |
| 代理人による申請(東京都の例) | できる。委任状と、代理人の住所・氏名・生年月日が分かる書類が要る | 警視庁 |
| 特典 | タクシー料金の割引など。地域と事業者によって違う | 各都道府県警察、自治体 |
東京都では、高齢者運転免許自主返納サポート協議会の加盟企業が、運転経歴証明書を見せた人に特典を用意しています。
2026年9月1日現在の一覧には、一部のタクシー事業者の乗車料金10%割引や、日本通運の引越料金10%割引などが載っています。
申請の場所と必要な書類は都道府県によって違います。
住んでいる地域の運転免許センターか警察署に確かめてください。
📎 参考: 警察庁 – 運転免許証の自主返納について
免許返納で車を売った人の相談例
知恵袋では、売ったあとの保険の扱いと、古い車に値段が付くのかを尋ねる投稿が見つかります。
免許返納に合わせて買取店へ車を売る予定の人が、任意保険をいつ解約すればよいかを尋ねた質問です。売買契約をして車を引き渡せば自分の車ではなくなるので、解約は引き渡しの当日でも翌日でもよいという回答が選ばれていました(2026年3月の投稿)。
高齢の親が乗っていた21年前の軽自動車について、販売店から引き取りに約1万円かかると言われたという質問です。古い車でも買取になることが多いという回答が付き、質問者は中古車店に持ち込んだところ1万円の値が付いたと報告していました(2025年8月の投稿)。
引き取りに費用がかかると言われた車でも、別の店では値段が付くことがあります。
車を売る・乗り換える予定がある方へ
査定サービスは、連絡が来る社数(1社~最大30社)と仕組みがそれぞれ違います。申し込む前に違いを確認しておくと安心です。
本人以外の家族が車を売る方法:委任状と本人の同意


家族が代わりに売れるのは、名義人である本人が売ることに同意しているからです。書類は、その同意を形にしたものだと考えてください。
必要な書類、本人の同意、同意を確かめにくい場合の順に見ます。
親名義の車を家族が売るときの必要書類:普通車は委任状と印鑑証明書
普通車は、名義人である親の実印を押した委任状と譲渡証明書、親の印鑑証明書があれば、家族が代わりに売却の手続きを進められます。
国土交通省が挙げる名義変更の書類でも、代理人が申請する場合は所有者の実印を押した委任状が必要とされています。
| 書類 | 普通車 | 軽自動車 |
|---|---|---|
| 委任状 | 親の実印を押したもの | 不要。代わりに申請依頼書を使う |
| 譲渡証明書 | 親の実印を押したもの | 不要 |
| 印鑑証明書 | 親のもの。発行から3か月以内 | 原則不要 |
| 代わりに動く家族の書類 | 本人確認書類と印鑑。印鑑証明書や実印を求められる場合がある(アップルの説明) | 本人確認書類と印鑑 |
| 車に備え付けの書類 | 車検証、自賠責保険証明書、納税証明書、リサイクル券 | 同じ |
カーネクストは公式のよくある質問で、所有者の委任状などがあれば、中古車の売却も廃車も代理で手続きできると答えています。
カーセブンも、親が売却の場に同席しないときは、親の実印を押した委任状が必要だと説明しています。
親の印鑑証明書を子が代わりに取りに行く場合は、市区町村の窓口で求められる物を先に確かめます。
書類ごとの入手先と手数料、車検証の住所が今と違うときの追加書類は、車を売るときの必要書類の記事にまとめています。
車検証の所有者が販売店や信販会社になっている車は、親の書類だけでは売れません。
ローンが残ってる車を売る方法の記事で、所有権解除の進め方を確認してください。
本人の同意が前提:書類がそろっていても勝手には売れない
車を売ることを決められるのは、名義人である本人です。
カーネクストは、家族名義の車も売却できるとしたうえで、所有者の同意と必要書類が要ると案内しています。
実印と印鑑証明書が手元にあっても、本人に知らせずに売ってよいことにはなりません。
本人の意思をどう確かめるかは店によって違うので、売ることと売り先を本人に説明してから書類を作ってください。
● 売ること、売る店、だいたいの金額を本人に伝えて同意をもらう
● 委任状と譲渡証明書は、本人が内容を確かめて実印を押す
● 代金の振込先を、本人の口座にするか家族の口座にするかを決めておく
● 店が本人確認をどの方法で行うかを、査定のときに聞く
運転をやめることに本人が納得していない段階で車だけを処分すると、家族の間でこじれます。
返納の話し合いと車の処分は、同じ場で決めておくと進めやすくなります。
認知症などで本人の意思確認が難しい場合:成年後見制度
認知症などで本人が売却の内容を理解できない場合は、委任状を作ること自体が難しくなります。
このようなときに本人に代わって財産を管理する公的な仕組みが、成年後見制度です。
| 項目 | 内容(法務省・裁判所の説明) |
|---|---|
| 申立先 | 本人の住所地の家庭裁判所 |
| 申立てができる人 | 本人、配偶者、四親等内の親族など |
| 費用 | 申立手数料の収入印紙800円分、登記手数料の収入印紙2,600円分、連絡用の郵便切手。鑑定が必要なときは鑑定の費用 |
| 成年後見人の役割 | 本人の預貯金や不動産などの財産を管理し、必要な契約を本人に代わって結ぶ |
| 後見人に選ばれる人 | 家庭裁判所が決める。親族のほか、弁護士・司法書士・社会福祉士などが選ばれることもある |
| 利用が続く期間 | 本人の判断能力が回復するか、本人が亡くなるまで。当初の目的を果たしても終わらない |
カーセブンは、親が認知症の場合は成年後見人を立て、譲渡証明書には成年後見人の実印が必要になると説明しています。
⚠️ 注意
成年後見制度は、車を売るためだけに使ってやめることができない制度です。判断能力の程度によって使える制度も変わるので、車の処分のために申し立てるかどうかは、家庭裁判所や弁護士・司法書士に相談して決めてください。
急いで売らずに、任意保険と駐車場の負担を見直しながら保管しておくことも選択肢です。
📎 参考: 裁判所 – 後見開始
車を手放すときの任意保険・自賠責保険・自動車税


長く無事故だった人ほど、任意保険の等級は家族にとっても価値があります。解約の電話をする前に、中断証明書のことを聞いてください。
保険2つと自動車税の手続きを分けて確認します。
任意保険は解約の前に「中断証明書」を確認する
車を手放して任意保険をやめるときは、条件を満たせば、あとで契約する保険に今の等級を引き継げます。
日本損害保険協会はこの仕組みを「中断特則」と呼び、廃車や譲渡で契約を中断する場合に使えると説明しています。
| 項目 | 日本損害保険協会の説明 |
|---|---|
| 使える場面 | 契約している車の廃車・譲渡・返還や、契約者の海外渡航などで契約を中断するとき |
| 手続きの期限 | 一般的に、解約日から13か月以内(または5年以内など) |
| 必要なもの | 中断証明書発行依頼書、保険証券、廃車・譲渡・返還などを確認できる資料 |
等級を引き継げる人の範囲と、引き継げる期間は保険会社によって決まっています。
同居の家族が将来車を持つ予定があるなら、解約の手続きのときに条件を聞いておきます。
親が免許を返納して任意保険を解約するので、数年後に同居の親族へ等級を引き継げるかという質問です。解約のときに中断証明書を取っておけば10年以内は同居の親族が引き継げるが、別居の親族には引き継げないという回答が選ばれていました(2022年8月の投稿)。
回答にある期間や親族の範囲は、投稿した人の理解によるものです。
自分の契約でどうなるかは、保険会社か代理店に確かめてください。
自賠責保険と自動車税:売る場合と廃車にする場合の違い
自賠責保険は、車を売る場合は車と一緒に次の所有者へ渡し、廃車にする場合は解約して残りの期間の保険料を受け取ります。
自動車税は4月1日時点の所有者に1年分がかかります。
| 項目 | 買取店に売る場合 | 廃車(抹消登録)にする場合 |
|---|---|---|
| 自賠責保険 | 証明書を車と一緒に渡す。名義の変更は契約先の保険会社で行う | 保険会社の窓口で解約する。残りが1か月未満だと返戻金は無い |
| 自動車税(普通車・東京都の説明) | 年度の途中で名義が変わっても、その年度分は4月1日の所有者が納める | 抹消登録の翌月以降の分が月割りで戻る。申請は不要で、通知が届く |
| 翌年度の課税 | 3月31日までに名義変更が済まないと、翌年度分も課税される | 3月31日までに抹消登録が済まないと、翌年度分も課税される |
自賠責保険の解約は、廃車をした時点ではなく、保険会社で手続きをした時点で成立します。
抹消登録が済んだら、早めに契約先の窓口へ連絡してください。
2月から3月に売る場合は、名義変更がいつ終わるのかを契約のときに確かめます。
📎 参考: 東京都主税局 – 自動車税(都税Q&A)
古い車・走行距離が多い車の売り先と、査定の受け方


高齢の方が長く乗った車は、年式が古くても走行距離が少ないことがあります。廃車と決める前に、値段が付くかどうかを確かめてください。
売り先の選び方と、本人が電話に出なくて済む査定の受け方を見ます。
年式が古い車・過走行車はどこに売る?
年式が古い車や走行距離が多い車は、買取店の査定で値段が付かなくても、廃車買取の業者では買取になることがあります。
順番としては、買取店の査定を先に受け、値段が付かなかったときに廃車買取へ回します。
親が免許を返納するので、16年乗った車をいちばん簡単な方法で処分したいという質問です。一括の見積もりに出せば、値段が付く車なら買取店から連絡があり、付かなければ鉄の資源として引き取ってもらえるという回答が選ばれていました(2023年9月の投稿)。
10年を超えた車に値段が付く条件は、10年落ちの車の売り方の記事で確認できます。
解体と抹消登録の流れ、業者に頼む場合の費用は、廃車の手続きと費用の記事にまとめています。
高齢の親の車を査定に出すときの進め方
一括査定は、申し込んだ人の電話番号に買取店から連絡が入ります。
高齢の本人の番号で申し込むと、何社もの電話に本人が対応することになるので、連絡先は手続きを進める家族にしておきます。
● 申し込みの前に、車検証で所有者・年式・車検の満了日を確かめる
● 連絡先は家族の番号にし、名義人が親であることを最初に伝える
● 出張査定の日は、できれば本人と家族が一緒に立ち会う
● その場で契約を決めず、金額と引き渡しの日を持ち帰って本人と決める
たとえばMOTA車買取は、最大20社がWEBで入札し、電話が来るのは査定額の上位最大3社だけです。
概算の査定額は申し込みから最短3時間後にWEBで確認できるので、家族が離れた場所から金額を比べられます。
▶ 電話は上位最大3社だけ:MOTA車買取の公式サイトを見る
ほかの査定サービスとの違いは、車の買取一括査定の比較のページにまとめています。
査定のその場で契約を迫られたときの断り方は、車の査定だけを受けるときの断り方の記事を見てください。
まとめ:免許返納後の車の処分は、返納の前に段取りを決める
免許返納後の車の処分は、返納の前に売り先と引き渡しの日を決め、本人の同意と書類をそろえて進めます。
● 返納のあとは本人が運転できない。出張査定と引き取りを使うか、家族が動く
● 家族が代わりに売るには、本人の同意と、実印を押した委任状・譲渡証明書・印鑑証明書が要る(普通車)
● 本人の意思を確かめにくいときは、売却を急がず、成年後見制度について家庭裁判所や専門家に相談する
● 任意保険は、解約の前に中断証明書の条件を保険会社に聞く
● 古い車でも、買取店の査定を受けてから廃車買取へ回す
返納の日を決める前に、車検証を出して所有者を確かめ、家族の連絡先で査定を申し込むところから始めてください。
📚 参考文献・出典
・警視庁 – 高齢者運転免許自主返納サポート協議会加盟企業・団体の特典一覧
・軽自動車検査協会 よくあるご質問 – 使用者の代わりに手続きを行う場合、委任状は必要ですか
・カーセブン公式 – 親名義の車を売ることはできる?(2024年3月22日更新)
・カーネクスト公式 – 査定や引き取りに費用はかかりますか?
※ 本記事は上記の公式・公的な公表情報(2026年10月9日確認)をもとに作成しています。必要書類は買取店、返納の手続きと特典は都道府県、保険の条件は保険会社で違い、成年後見制度などの判断は個別の事情によるため、それぞれの窓口や専門家へ確認してください。
下取りに出す前に、買取の査定額を比べておく
買取額は店によって差が出ます。連絡が来る社数や仕組みはサービスごとに違うので、合うものを選んでください。
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